わが家の大黒柱、妻の通勤の足として長らく活躍してくれているマウンテンバイク、GIANT(ジャイアント)のTRANCE4。

元々は山遊び用に買った道具でしたが、数年遊んでから「往復1時間の通勤の足」係に配置換えになりまして、もうわが家に来てから15年は経つ歴戦の勇者です。
この間にさまざまな部品を交換しました。ペダルの軸が折れたり、前輪のブレーキディスクが曲がって回らなくなったり、いろいろありました。中でも、信じられないことですが、ギアクランク(ペダルを踏んで回す大きな歯車)が落ちて突如「大人用ストライダー」になったこともあります。へたったり破れたりし易いサドルは、もうそろそろ4回目の交換時期です。ハンドルのグリップやタイヤのような消耗品は何度替えたかもう数え切れません。
で、先日。妻が帰宅しまして「あー、なんかまた自転車が変だわー。切り替えがなんか変だわー。前の一番外側のディスク(ギアクランクの一番大きな歯車)にチェーンがどうしても入らんくなってー。音もなんかうるさいしー、遅いしー、なんとかしてくんない?」と、修理依頼が入りました。さっそく診てみると、なんとシフトケーブルが破損しておりました。ケーブルの破損なんて初めての経験だったので、原因が解るままでしばらく変速機やらチェーンやら、あちこち弄って、しばらく悩んでしまいました。解った時には「ワレまで壊れるんかい!!!!」とビックリしました。

…15年も使い倒すと、こんな箇所まで壊れるんですね。そりゃそうか。ネットを見ると、ワイヤーやケーブルは数年ごとに交換せよ!と指南しているページもあったりして、「え~!?それは流石に…」って感じもしましたが、パックリ逝っていらっしゃるので、もう応急処置的なものは到底無理。アマゾンのタイムセール祭りを待ってそれっぽいケーブルをポチりました。手で触れれる程度に自転車も洗って、さて、修理交換にトライしてみます。

問題の箇所は、アウターケーブル(アウターケーシング)同士が当たって擦れてシルバーの被膜が剥がれていたところでしょうが、それ以外の箇所も被膜の樹脂が全体的にカチカチだったので、まあ、経年劣化で寿命が尽きたのでしょう。
用意したシフトケーブルのセットはこちら。

鮮やかなカラーの物にしようかと思ってたんですが、これがタイムセール品になってたので、迷わずポチりました。大阪堺が誇る世界ガリバー、島野工業様御謹製でございます。

古いケーブルを外す作業を始めます。まずはケーブルの中を通っているワイヤーを引き抜かなくてはならないんですが、ステンレスワイヤーのエンドが竹箒のようにささくれてとても引き抜けません。

で、今回、ワイヤーカッターなるものを用意しました。これはね、結果から言いますと、ご自身で交換作業をなさるなら、用意されたほうが良い工具です。ニッパーとかペンチとかで代用できるんじゃね?とお考えの方も、ご検討されてはいかがでしょうか。

で、ワイヤーカッタの実力を見てみます。


見てくださいこの切れ味。ニッパーとかペンチだとかとは、まさにレベチ。レベルが違います。パキッと切れます。そして切断面の美しいこと。ステンレス線の束が崩れずに切れるので、指で先を触っても変に刺さったりしません。
これで古いワイヤーが引き抜けるようになったので、今度はハンドルの変速レバーにあるプラネジを外して、ケーブルエンドから引き出します。


これがバイクに付いていたフロントのシフトケーブルのセット一式。


古いアウターケーブルの長さに合わせて新しいアウターケーブルを切断していきます。

ワイヤーはパキッと切れましたが、この太くて硬いアウターケーブルは流石にゴリゴリゴリッといった感じで切れました。

それでも少しレモンっぽい形に潰れていたくらいで、この切断面は立派。ケーブル内側のナイロンのチューブは流石にペチャンコだったので、ピンセットと千枚通しで形を整えます。苦労するかと思いましたが意外と手間取りませんでした。

が、結果的にこれが一番気を使った作業でした。後の作業は、引き抜いた手順の逆再生の順番でを心がけながらフレームに組み込んでいくと、気がついたら組み上がってました。
最後のワイヤーを固定するところは取説を確認。

組み終わってもケーブルの先っぽは切り落としません。これは最後に。

同じ要領で、リアのシフトケーブルも交換します。

さっきやったことの繰り返しだから、けっこう楽です。

チューブの端に被せるプラキャップに、一つだけ妙な形のがありましたが、

これはココで使いました。

直感的にそうしただけなので、正解かどうかは知りません。
最後にフロントとリア、ともに変速タイミングの調整をして、
ワイヤーの端を落として金属キャップをニッパーでカシメて完成です。


以上でシフトケーブルの交換のお話しはお終いですが、実際にやってみた感想としては、楽な部類の作業でした。

最後に新旧ワイヤーの比較。新しい方は滑りやすいようにコーティングしてあって青緑色をしています。もともとと付いてた方はただのステンレスワイヤー。

硬さもけっこう違って、持ち上げて垂らしてみると、垂れ方にこれだけ差が付きます。上が新しいコーティング有りワイヤー、下が付いていたノーマルワイヤーです。

そしてこれがゴミとなった旧一式です。長い間ご苦労さま。ありがとう。

ちなみに、これは全くの余談なんですが、
GIANT(ジャイアント)の正式な企業名は「巨大機械工業」という、重機メーカーみたいな名前の台湾の自転車メーカーです。

もともと彼らは、なんとウナギの養殖屋さんをしていて、日本向けにウナギを輸出をしていたんですね。そんな養殖場が、ある時に潰れかかってしまい、意味不明なんですが、ウナギの養殖業から自転車の製造業にナゾの転身を遂げたんです。
それが巨大機械工業、GIANTです。
GIANTはその後、名は体を表すが如く、世界最大の自転車メーカーにまで成長しました。
今や、この会社は最先端のカーボンフレームまでを含めた世界屈指の機械化製造技術を持ち、GIANTブランドの自社製品だけでなく、TREK(トレック)をはじめ、自転車界のフェラーリ、COLNAGO(コルナゴ)など、名だたるトップブランドのOEM製造を請負い続けています。

潰れかけのウナギ養殖場から無敵の自転車メーカーへ。ラノベの「異世界転生」モノのような物語はどうも実在していたようです。
参考サイト:
Wikipedia、SHIMANO、GIANT、GIANT STORE、など。
画像元サイト:
Wikimedia Commons、SHIMANO、GIANT STORE、など。



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